【インタビュー】有料老人ホーム大手Benesseのエリアマネージャーの語る現実

Benesseのエリアマネージャー坂崎さんにインタビューをしました。

入居者さんの要介護度の割合と年齢層

インタビュー

質問者:まず入居されている方の中で、要介護者の割合と、あとは年齢層を教えて下さい

回答者:はい。平均介護度は2.2なので、要介護の方が比較的多い状況です。
ですから、やっぱり要介護1から要介護3の方のご入居が多いです。
「ここち」の西船橋の例で例えると、66室の部屋が満室なんですけど。
43名が80歳代です。90歳代の方が10名で、100歳の方が1名っていう形なので、やっぱり高齢者ホームを検討する年齢は80歳代の方が多いかなという感じです。

質問者:男女の比率で言うとどうですか?

回答者:女性の方が多いです。

質問者:圧倒的に多いのですか?

回答者:場所によって変わってきます。
ただ、西船橋だけは男性が18名、女性が48名の合計66名です。

質問者:(男性の)割合高いですね。

回答者:高いです。やはり自由度の高いホームの方が男性の比率は多くなるんですね。
男性って束縛されたり管理されたりする事を嫌うので。
自由に色々なことを出来るホームは比較的男性が多くなります。
逆に女性というのは周りの方とか、我々スタッフの動きとかを良く見てらっしゃる方が逆に多いので、合わせて頂ける方が多いです。

老人ホームを探すご家族の方

質問者:老人ホームを探す時は、60歳代の息子さんとか娘さんくらいが探し出すんですか?

回答者:はい、そういう方が多いです。どちらかと言うとそうですね。60歳代の方が多いですね。

質問者:通常の紹介と一緒ですよね。
60歳代の方が見て決めるというのは、大体割合的には。

回答者:要するに家族が決めるというケースの方が多いかなと思います。
ただ最近はですね、やっぱり本人を連れて来て、本人が良いと言ったらという方も、
傾向としては増えてきているかなという印象です。

要するに家族の方もやっぱり、本人が良ければ進めようと。
特に独居で、お一人で生活している方なんかで、生活はまだ出来るんだけど、出来るっていうのは「本人は出来る」といっているケースで
家族が見ていると、いやもう難しいんじゃないかとか。
火の始末とかもう最近難しいんじゃないかという、

その本人の気持ちと家族の見方が食い違いがある時に、家族の方がホームにお連れして、
こういう所ってこういう風に自由に出来て、食事とか困らないと。
3食出てくるし、身の回りの事もやってくれるスタッフもいるし。
さらに、自分でやりたい事はやれるし。という所を踏まえて、勧める方が多いですね。

質問者:本人が納得すれば一番いいですよね。その場合はすぐに入居しますよね。

回答者:その場合は本当に早いですね。
ただ介護度の高い方、要介護3以上の方は、どちらかと言うともう、多くは本人の意思では関係なくて
決めるのは娘さんや息子さん、家族の方が多いです。

通常の生活を24時間自分で行うことは出来ない状況なので
さらに、家族の方も仕事されていらっしゃる方もいますし、
自分の生活もあるので、ずっと付いているわけにはいられないと。

そうなると、致し方なくホームを選択されるご家族の方や、
ご本人様もやっぱり100%納得していない中でこちらに来る方が多いですね。

ただ要介護1の方は、比較的、本人の意思と言いますか
どっちなのだろうなって迷っている方に関してはご本人様をお連れになって、家族と一緒になって一旦、体験利用される方もいらっしゃいます。

あと、ベネッセの入居金は3ヶ月間(90日間)を保証期間にしていますので。
「じゃあ3ヶ月いてみて、合わなければ大きなお金の損失なく出られるから」という形で進めています。
お金だけじゃなくて、本当に合うのかしらっていうのも、そこの期間で見極めるっていう事が出来ます。

体験の時のクーリングオフについて

質問者:クーリングオフという事ですか?

回答者:そうです。90日はそういった入居金の保証期間あります。

認知症の方の割合

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質問者:今、認知症になっている方の割合って、どれくらいですか?

回答者:東船橋であれば、全部で今27名居ますけど、認知症っていう方は10名くらいですね。

質問者:西船橋だと多いのですか?

回答者:西船橋だと66室お部屋があって、認知症の方はでも、本当に16名くらいですね。

質問者:これって多分ブランドによって変わってきますか?「くらら」や「まどか」によって

回答者:まあ「くらら」シリーズとか「まどか」シリーズは認知症フロアっていうのがあるので。
そうなると大体1フロア21名とか、3分の1はそうなりますね。

認知症っていうのはお客さんの最近目が本当に厳しくて。
じゃあ認知症だって言った時に、今TVとか色々やっているじゃないですか。
どのように認知症の方のケアをやっているの?
という事を結構詳しく聞いてくる方の方が多くなってきているっていう所です。
うちのベネッセの「ここち」や「まどか」ではアクティビティやレクリエーションを行っているとお伝えしています。
やっぱりなるべくお部屋に居ないようにしてもらって、出来るだけ皆さんに楽しんでもらえる様なイベント、アクティビティを準備していますと。
もちろん外出などもあります。。

健常者の方の割合

質問者:健常者の方というのは、どれくらいの割合なんですか?

回答者:そうですね、元気な方は「ここち」東船橋で言えば、3名くらいだと思いますね。
自立しているいう方は。

質問者:自立しているのであれば、家で出来ちゃうからと言って、ホームには入らない場合もありますよね?

回答者:そうですね。でも自立って言っても、80歳代の方なので。

質問者:実際に健常者方はどんな方がいるのですか??

回答者:自立という認定を受けていない方は、ここは1名だけです。

質問者:お元気そうですか?

回答者:つい最近まで車を運転していました。
なぜ、健常者の方もいるのかというと
この「ここち」シリーズに特化して言うならば、管理監視をしていないからです。
自分でやれる所はやって頂いています。
やって頂いているという言い方はおかしいですね。

要するに機械損失を与えているのは実は、我々事業者側が機械を無くしてしまっているんですね。
で、皆さん紹介会社さんなどで「全部やってくれるから良いですよ、良いですよ」って言うんですけど、
ご家族さんには、全部やってもらっていたらボケてしまうんじゃないの?とか。だんだん体が効かなくなっちゃうんじゃないの?
という様な心配のされ方が多いですね。

うちはむしろそこを、機械損失を与える事なく、自分のペースで、人に見られる事なく生活が出来る訳ですよ。
【出来ない所】と安全面で不安な所を1対1でお手伝いするっていうのがコンセプトなんですね。

質問者:出来ない所を補填してあげるっていう感じですか?

回答者:そうです。だから、もうお風呂が1人で入れないからホーム検討するんですよね。
もう1人でちょっと着替えが出来なくなるから老人ホームを検討するんですね。
1人でお掃除が出来なくなるからホームを検討するんですね。
そういった部分をお手伝いしているんです。
出来る部分は自分のペースでやって頂ける感じです。
例えば、こちら側のペースで、介護付きなんかは絶対にそうなるんですけど、スタッフも時間がある訳ですよ。
やらなきゃいけない業務などもあるので
だからどうしても、Aさんというお客さんの介助をしていたら、Bさんのお客さんの介助に行かなきゃいけないからって、急いでやっちゃうじゃないですか。
焦っていたり煽ったりすることがここにはないんです。

実際に入居してからどのようなことを目的としているのか?

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質問者:じゃあ、具合の悪い人が申し込んでもそれで終わりじゃなくて。
むしろその人達が元気になってくれるという事を目的としているんですか?

回答者:まあ元気になってくれるというか、元気になっちゃうんですよね。
要するに、ケアプランを利用者さんによって1対1のプランを組みますので。
そして、介護保険って在宅だと上限金額って1割っていう上限金額があるんですけど。
それは超えずにプランを組ませていただくので、本当に1対1で関わっています。逆に必要なサービスは必要で取っていただくし、不必要な所は取らないので。
実はほとんどの方は知らないんですけど、介護保険の負担額は非常に低いですよ。平均売上でもそんなに高くないです。

質問者:全ていただくということも出来るのに取らないんですか?

回答者:全ていただくことは出来ないですよ。
だって自分で出来るんですよ。
だからそこも紹介センターさんの概念を僕等が変えていかなきゃいけないなと思っているんですね。
紹介センターって例えば、こんな事だってやってくれますよ、こんな事もやってくれますよ、あんな事もやってくれますよ、という形が紹介をしやすいんでしょうけど。

実はお客さんってまちまちで、出来る事も全てやってもらってしまっていたらボケてしまって、上げ膳据え膳ばっかりでどうかしら?って。
高級ホームになればお手伝いさんにずっとやってもらったから、もうこのままの継続でいいと言うのであれば、そういったシリーズで良いんですけど。
例えばこういった「ここち」とか、ボンセジュールシリーズとかっていうのは、逆に言えばお客様がどちらかと言うと、やれる所は継続してやってもらいたいっていうんですよ。
それを実現させる事がここでは出来るっていう事ですね。だからお湯なんかは逆に、遠慮なくお茶とかを自分できゅうすに入れる、そのようなスペースもありますし。

「やけどしたら危ないんじゃないの?」って言う方もいらっしゃいますけど「大丈夫ですよ」って。
そんなに高齢者の方は、そこまで体力落ちてないので、自分でゆっくり自分のペースでお茶くらい入れられますよ。
逆にずっと見て、大丈夫かな?と勝手に思って「駄目ですよ」とか「危ないから代わりましょうか?」と言う方が、
逆に本人が自信をなくしてしまうきっかけになってしまうんじゃないかなと思います。

実際に掛かる費用は?

質問者:じゃあ不要な所はカットして、費用を抑えるという事ですか?

回答者:もちろん、要介護1の方の上限金額って今1万7000円なんですけど、平均今ここは、5000円ですよ。

質問者:半分も取ってないんですか?

回答者:半分取れないんです。何で頂いているかと言ったら、もうお風呂でしかいただくことが出来ないですね。あとはお掃除です。

質問者:じゃあ僕等が言っているプラス3万から5万っていうのも違いますよね?

回答者:まあ、要介護1でしたらにしたら、違いますね。

質問者:それでは、2万あれば十分ですよね?

回答者:ただ、その方のお身体状況によって、1対1のサポートがどれだけ必要かになりますね。
要介護1の認定取っているけど、状況によって区分変更っていって、要介護2とか3に上げる手続きもこっちで行いますし。個別なんです。
だからこの「ここち」の時は、介護付きの常務っていうのは、全体60名に対して、全体のスタッフを配置するじゃないですか。
僕はここでは違う話をしていて、お一人お一人に人員配置が違います。全然違うんです。
だから関わる必要のある人は関わらなきゃいけないし、関わる必要のない人は関わらないとはっきりしています。
ただ24時間のサービススタッフ配備で対応はするし、困った事があればすぐ行きますし、看護師も居るので。

質問者:これって、会社としては介護報酬をもらって、そしたら、ある程度潤うじゃないですか。その辺は言われないんですか?もっともらってよと。

回答者:私から認知症の方をお受け入れする事が、介護保険の限度額ぎりぎりの所です。
ただ認知症の方とか身体介護の方、大腿部骨折して車椅子の方とかを、きちんとケアをしていくと、介護依頼が上がるんです、逆を言えば。
だからそういう方達が本当は、「住宅型だから、あそこは元気な方向けだから難しいんじゃないの?」と言われる方が多いのだけれど、
実は住宅型の方がきちんと1対1でケアが出来るから、もっと認知症の方とか身体介護の方がたくさん来られてもいいと思っています。
そういう人達が皆さん見学に来られて、あれ本当に要介護3なの?要介護4の方なの?と思わせないくらいの、
やっぱりそういったお手伝いをしていきたいなっていうのが理想なんですね。

スタッフ教育に関するお話

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質問者:お手伝いをしていく上で、やっぱりスタッフさんのレベルというのは必要になってくると思うんですけど、スタッフさんの教育上で気にしている事とか、そういうのはありますか?

回答者:やっぱりお客さんの視点に立って、物事をきちんとケアをしていくっていう事ですね。
だからお客様がどう思っているかとか、どういう風にお客さんが感じているかを、逐一きちんと確認していくっていう事ですね。
だから自分の「ものさし」じゃなくて、お客様がどう希望されていて、ニーズがあるのかっていう所をきちんと、一つずつアセスメントをして、お受け入れして。
で、お客様っていうのは先程も言ったようにご本人様だけじゃないので、ご家族様もお客様ですから。
やっぱりご家族様とのコミュニケーションをしています。
逐一要望とかご意見を聞いていくっていうのが大事なのかなと思います。
要するに貯めこませないっていう事ですね。やっぱりクレームとかお叱りを受ける時って、我慢をさせてしまっていて。
で、何かあった時にドンと爆発する事が多いので、そこをやっぱり未然に防ぐためには、日頃のコミュニケーションが大事ですね。
言いやすい雰囲気造り、そういうものを作っていく事を、スタッフに伝えて育てていかないといけないのかなとは思っていますね。

質問者:お叱りを受ける事もあるんですか?

回答者:もちろんです。一人一人十人十色ですから。
お客様によってそれぞれ、生活習慣や人生は違う訳ですからね。家族も、自分のお父さんお母さん一番大事に決まっていますからね。
まあお叱りを受ける時はスタッフの気遣いが足りなかった時、自分が良いと思っている事は実はお客様にとっては良くない事であるっていう事もあるので。
まあそこに対してお叱りを受ける事はありますよね。

質問者:教育って定期的にやられているんですか?学習会っていうか、勉強会みたいなものは。

回答者:前者での研修は、もちろん、認知症研修とか、介護技術研修とか、サービス研修もありますけど。現場での研修というのはあんまないですね。

回答者B:プロジェクトごとの勉強会くらいですかね。

スタッフの初任者研修について

質問者:最初にスタッフさんが集まって、ここにオープンするという時の研修は?

回答者:初任者研修はもちろん、1ヶ月以上前からやりますね。皆で集まって技術研修とか、介護技術症研修とか、サービスマインド研修とかを。
もちろん社長の竹山さんも含めて、竹山さんがここに来て、本当に今までのベネッセの歴史も含めた研修もしてくれますね。
研修制度は充実していますよ。

質問者:やっぱりそこってコストかかるじゃないですか。そういう所がずさんな施設とかっていうのも、中にはあったりするんですか?他の施設とかで。

回答者:他のっていうのは、ベネッセの施設でということですか?

質問者:ベネッセではなくて、他社さんです。

回答者:他社さんの事あんまり詳細を知らないので悪く言えないのであれなんですけど。

回答者B:中にはずさんなのもありますからね。

質問者:その問題意識があるから、ここでは力を入れてらっしゃる。

回答者:そうですね。人財というのは、我々は人財の財が。
材料の「材」ではなくて、財産の「財」にしています。
人を大事にきちんと育てていくっていう風土はありますし。
やっぱり振り返らせて行くことが大切ですね。何かあった時、何かお客様からお叱りを受けた時、そういう時に何か事故を起こすことって多いじゃないですか。
例えば介護中の事故。何か合った場合にはここはきちんと振り返らせるんですね。
振り返る時は何かっていうと、失敗した事を振り返るというよりも、その事前準備がどうだったのかとか、この方の状況をちゃんと把握していたのかとか。
そういった所も含めて、きちんと振り返りをする会社なので。
やってしまった事はもう取り返しがつかないので、未来の事とか、過去が実際どういう準備だったのかっていうのをきちんと振り返らせることの出来る会社だなとは思いますね。

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