家族による介護のサポートが困難になり老人ホームに入居したケース

セツ子
在宅介護が難しいと感じても、本人が老人ホームへの入居を嫌がったり、介護度の低い1,2程度だと親戚や周囲の目を気にして施設への入所を迷っている家族は多いわ。
姉妹(妹)
介護1~2くらいなら、在宅介護でも大丈夫だって聞くけれど・・・
セツ子
訪問介護で対処されている方もいるけれど、家族のサポートは絶対に必要よ。

各家庭には様々な事情もあるし、支える家族は大変なの。共倒れになったら元も子もないわ!

姉妹(妹)
でも、本人や周囲が納得していない場合はどうしたらいいのかしら。
セツ子
どのような判断をして老人ホームへの入居を勧めたのか!?

実際の事例から学ぶことは多いわ!
在宅介護が難しいと感じたら参考にしてみて。

家族全員が仕事をしていて自宅介護が難しかったケース

私たち夫婦と弟夫婦は、自宅近くに住んでいる母親の介護を交代でしていました。

弟のお嫁さんは週に5日のパート勤め、その他全員は正社員として働いています。

母の状態は、要介護1。

掃除

毎日の生活に関しては何とか一人でこなすことは出来ますが、腰が悪いので、掃除や洗濯といった動作の家事は一切できません。

毎日行くのは大変なのですが、洗濯のことを考えると2日に1回は行かないといけません。

とはいえ、体の状態を考えると心配なので、行くことが出来ない日には電話をかけて安否を確認するようにしています。

家には固定電話がありますが、耳が遠いのか、かけても出ないことばかり・・・。

「何かあったのでは・・・」と心配になり、結局はほぼ毎日、誰かが母のところへ通うことになってしまいます。

常に母のことが気になり・・・

携帯電話を持たせてみたこともありますが、軽い認知症があるので、親戚や友達に手当たり次第に電話をかけてしまいます。

いくら自宅近くに住んでいるとはいえ、出勤前や、出勤後に、毎日のように通うのは大変。

こんな生活を2年近く続けた頃、「これ以上自宅介護を続けるのは、難しいかな?」と思い始めました。

そこで、老人ホームに入ることも含め、母を交えて全員で話し合いをすることに。

施設入居を検討

皆口に出していないだけで、自宅介護には限界を感じていたようで、施設への入所には全員が前向ききでした。

金銭面も、私たち夫婦と弟夫婦で、毎月3万円ずつ援助することでまとまりました。

予想外だったのは、母の反応でした。

どちらかといえばおとなしい母が、

母親
私が邪魔なのか!
母親
今まで一生懸命育ててあげたのに

と泣いて抗議するのです。

私たちが何を言っても聞く耳を持たず、話し合いになりません。

でも、同情する気持ちだけで介護を続けることはもう無理。

私たちだって、いつまでも健康でいられるわけではありません。

全員が無理をして、このままの生活を続けていては、いつか共倒れになります。

母には、時間をおいて話をすることに・・・

今まで言えなかったが、仕事をしながらの介護は肉体的に大変だということ。

私たちが年老いていくにつれて、母に出来ることが限られてしまうということ。

入所しても、ほったらかしにするのではないということ。

入所して心と体に余裕をもらうからこそ出来ることがある!

母が理解してくれるように努めました。

その甲斐あってか、何度か話しているうちに「一回見に行ってみようかな」と言ってくれるようになったのです。

母が気に入りそうな施設を探し、見学へ・・・

施設見学にいく

外泊はもちろん、面会時には家族と外食もできる施設に絞り込み、良いと思った施設へは体験入居も行いました。

一人だと心細いというので、私は会社に事情を説明して、仕事を数日休みました。

母は、子供たちに見捨てられるのではないかと寂しかったようなのです。

一緒に施設選びをするようになって、「自分のために、ここまでしてくれている」というのを感じたのか、以前のように態度も柔らかくなっていきました。

施設に入った場合、どのような頻度で、誰が会いに行くかということも母と約束。

一人ぼっちにならないということを伝えました。

まだ施設選びの段階ではありますが、母も前向きに検討してくれています。

老老介護がきっかけになったケース

認知症で要介護2の父(90)の面倒は、85歳の母が看ている。

私たち子供も、週何回かは食事や病院の送迎などできる範囲で手伝いするのだが、父が母以外の介護を嫌がった。

車に乗るおじいさん

仕事の都合をつけて何とか送迎しているのにもかかわらず、「お前らに頼るくらいなら病院に行かない方がマシだ」とか言い出す始末。

父の性格上、子供に弱いところを見せたくないのだということはわかるが、あまりの態度に腹が立って口論になってしまったこともある。

そこまで言うのなら、もう手伝わないでおこうかと何度も思ったが、そうなると母の負担は増える一方だ。

介護している母の負担が大きい・・・

高齢な母

介護をする側の母は、もう85歳。

誰かに介護されていてもおかしくない年齢だ。

父の認知症は、年々ひどくなっている。

問題なのは、認知症がひどくても、体は元気なので歩き回ってしまうことだ。

奇声を上げたり徘徊するのはしょっちゅうだし、最近では便を素手で触ったりもする。

認知症がひどくなってから母の肉体的な負担が増え、この1~2年は母の体調が思わしくない。

さすがの母も

母親
もう面倒を見るのが難しい。介護施設に入所させたい。

と言うようになった。

母も、私を含む兄弟も、父を一人で施設に入れることに抵抗はあった。

長年連れ添ってきた母がいないとなれば、父はさぞ心細いことだろう。

だが、母は肉体的にも精神的にも限界だということを正直に父に話した。

このままだと、自分も倒れてしまう。

一緒に居るために、施設に入居してほしい・・・と。

父は「その時になったら考えればいい」と、頑として聞き入れなかった。

夫婦一緒に施設には入りたい!!

私は、市町村の介護相談窓口に行って現状を説明し、相談した。

そこで提案されたのが、「混合型有料老人ホーム」だ。

混合型老人ホーム

混合型の老人ホームなら、要介護1~5や要支援1・2の人に加え、自立の人でも入所できるらしい。

父は要介護2だし、母もいずれ介護が必要になる年齢だ。

母と一緒に入居するということであれば、父も首を縦に振るかもしれない。

父の説得には時間がかかるかと思ったが、母が一緒だと分かるとあっさり了承。

こうして、2人は混合型有料老人ホームに夫婦で入居してくれた。

夫婦一緒の施設での生活

月に1~2回は様子を見に行くようにしているが、母が共有スペースでほかの入所者さんと楽しそうに会話している姿をよく目にする。

自宅での介護が続いていた時には、

足が痛い!
腰が痛い!
もう歳だから!!

弱音が増えていた母だったが、入所後は弱音を吐くこともほとんどない。

父を自分一人で支えなくてはいけないという、精神的負担がなくなったからかもしれない。排せつや入浴のお世話の一切はスタッフさんが行ってくれるため、肉体的負担もなくなったという。

部屋は夫婦2人部屋だが、何かあればすぐにナースコールで対応してもらえる。
父の認知症は相変わらず出ているそうだが、母一人でどうにもできない時は、スタッフさんを呼んで対応してもらっているらしい。

施設に入ったことで、母は精神的・肉体的負担が少なくなったし、父は母と一緒にいたいという願いが満たされた。

施設にいつ入るかという決断は難しいが、今の2人を見ていると、あのタイミングで決断してよかったと思う。

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