老人ホーム入居に必要な書類と契約書類
事前に準備する書類と、契約時の契約書の2つが必要になるわ。
書類によっては、準備するまでに2週間から1か月かかるものもある。
早めに確認しておくべきよ!
どの施設も、用意すべき書類は同じなのかしら?
契約書や規約に書かれている内容も違っている。
費用やサービス内容については細かい確認が必要!
契約書だけじゃなく、契約書に付随する書類にも事前に目を通しておくべきよ。
大変だけど、どんな書類を用意するのかの確認。
契約時にかわす契約書について知っておくことは重要よ。
入居前に準備が必要な書類と、契約時に取り交わす契約書について知っておいて!
入居するために必要な書類を準備しておく
入居契約のために必要な書類はたくさんあります。
必要な書類を効率よく揃えるために、どこで、何を申請すればいいのかを知っておきましょう。
市役所で揃えられるものは、全部で3つ。
- 所得や資産を証明する所得証明書(発行から3か月以内のもの)
- 印鑑証明
- 住民票
所得証明書と住民票は、郵送で送ってもらうこともできます。
注意
紛失した場合
入居前に提示しなければいけない、後期高齢者医療受給者証や介護保険被保険者証も、市役所で再発行することが可能です。
窓口で申請すればその場で受け取ることができます。
まず、手元にあるかどうか確認しておいてください。
注意
市役所が遠くて直接行けない場合

郵送で送ってもらう手続きを取るといいでしょう。
市役所で発行できる所得証明書は郵送では郵送してもらえません。
代わりに税務所で発行される納税証明書を準備するようにして下さい。
郵送の場合
手元に届くまでに日数がかかります。
早めに着手するようにしましょう。
その他
預金口座番号が確認できる通帳。
金融機関への届出印も必要です。
提出する健康診断書について
施設指定のものの場合が多いです。
取得まで2週間~1か月かかる場合も。
早い段階で申請しておきましょう。
診療情報提供書
診療情報提供書は早めに用意しておいてください。
現在までの診療に関することが書かれたものです。
本人宛てに発行すると全額自費になることが多いです。
入居予定の老人ホームと提携している医療機関や、医師宛てに発行することで健康保険が適用されることもあります。
相談してみるといいでしょう
施設に入居するまで入院していた方は、介護サマリーも必要になります。
介護サマリーとは
病院から施設に移った際にスムーズなケアが受けられるように看護師が作成する書類です。
施設によって異なる必要もあるのでチェック
その他、施設によっては、
- 日常生活動作確認表(ADL)
- 介護保険被保険者証の写し
- 入居者の写真
上記が必要なことも。
緊急連絡先や身元引受人、生活状況を個人票に記入するように求められることもあります。
必要なものは施設によって異なります。
どのようなものを用意しなければいけないかリストアップしてもらいましょう。
重要
《参考ページ》老人ホーム入所に必要な身元引受人や保証人の責任について
契約時に取り交わす契約書類について確認する
契約時事交わす書類は、全部で4つあります。
- 入居申込書
- 入居契約書
- 管理規定や重要事項説明書
- 特定施設入居者生活介護等利用契約書
1. 入居申込書
入居するということを示すために、入居申込書を施設に提出します。
提出時には、施設が定めた申込金も一緒に添える必要があります。
申込時には、身元引受人や連帯保証人の押印が必要です。
2.入居契約書
入居の申し込みを受け付けてもらった後、本入居するために施設と取り交わす契約書のことです。
施設側はサービスの提供、入居者は費用の支払い等を約束します。
3.管理規定や重要事項説明書
管理規定とは
居室や共有スペースといった施設内の使い方。
食事や介護、その他のすべてのサービスについての決まり事が書かれたものです。
重要事項説明書とは

- どのような団体が運営しているのか
- 施設の設備や規模はどのようなものか
- スタッフは何人いてどのような資格を持つ人がいるか
- どのようなサービスが受けられるか
このような情報が詳細に書かれています。
施設概要
職員配置
サービス内容
注意
4.特定施設入居者生活介護等利用契約書
この契約をすることで、介護保険を利用した介護サービスを受けることができます。
例えば、
規定を超えたスタッフ人数の配置、個別に必要な介護サービスの利用など。
- すべての施設でこの制度が利用できるわけではありません。
- 都道府県知事が認めた特定施設でしか適用されません。
希望する場合は、事前に認定されているかどうか確認しておくようにしてください。
重要
その場で押印して提出するように求める施設もあります。
必ず持ち帰ってから提出するようにして下さい。
契約書のチェックポイントと契約の際に注意すること
契約書の中身が曖昧だったり、内容をよく確認しないままに押印してしまうのはトラブルのもと。
契約書にまつわるトラブルが多発していることから、消費者庁のHPでも注意を促しています。
契約書のどのような部分をチェックすべきなのか?
どのような事柄でトラブルになりやすいのか?
一度目を通しておくようにして下さい。
《参考ページ》消費者庁
契約書で主にチェックしておくべきポイント
有料老人ホームの契約方式のほとんどは、利用権方式。

- 施設設備
- 食事
- 介護サービス
入居時にまとまったお金を払っておき、終身利用することが出来るという契約の仕方。
注意が必要なのは、利用権方式ではない場合です。
利用権方式ではない場合
サービス内容が契約条項で明確にされていなかったり、入居一時金が何に使われるのか契約書上はっきりしないことがあります。
管理費や食費ついても入居契約書上はっきりとした規定がないことも。
入居後に突然値上げされてトラブルになるケースも少なくありません。
- どんな理由の時に入居者が契約をやめることが出来るのか・・・?
- どんな理由があったときに施設から退去を求められるのか・・・?
その時の金銭の支払いについてはどうなるのか。
その時はいつまでに出ていかなければいけないのか。
入居者に求められる規定は細かく制定されているのに・・・
注意
施設の設備や構造がどのようになっているか?
注意
その他
建物賃貸借方式・終身建物賃貸借方式というものもあります。
しかし、どのような契約形態であっても、同様の問題点や内容をきちんと把握するようにして下さい。
書類の中には専門用語や法律用語が数多く出てきますが、曖昧にせず、わからないことは確認しましょう。
契約書以外での注意点
誰が入居前の説明を受けて、契約するかも重要です。
老人ホームへの入居者が認知症もしくは高齢だと、入居者本人ではなく子供や家族が説明を受けて契約する場合も少なくありません。
家族は契約書の内容で問題ないと感じても、本人の意向と違っている場合もあります。
本人以外が契約前の説明を受ける場合は、必ず、本人にも内容を伝えて問題ないか話し合うようにして下さい。
本人が「この施設に入居する」
と決意してからサインするようにしましょう。