介護職の経験をしてわかった苦労〜意外に大変な「検食」

介護職は高い志を持たないと続けていくことはできないものです。

お年寄りは入所してから徐々に自分の意思を通そうとするようになり、意見や注意を素直に聞くことができなくなっていきます

一般の生活であれば「高齢者だから仕方がない」と片付けてしまうことでも、そうはいかないことはいくつもあります。

たとえばご家族が訪ねて来られたときに、「いじめられている」「ご飯を食べさせてもらえない」と聞けば、「いつものこと」と聞き流してもらえます。

しかし、毎回同じことを聞かされると疑ってしまうのが普通です。

「食事を食べさせてもらえない」と訴えているけど大丈夫ですか?

入所しているお年寄りはもちろんのこと、ご家族にも悪気はありません。

  • 介護士がいじめるとか施設が食事をさせない
  • お財布を持っていないのに「私のお金を盗った訴える

そのようなことは日常茶飯事です。

ご家族にとっては衝撃的な場合もあります。

入所時には痴呆の程度が低くその後に進行した場合では、家族としては訴えを捨て置くこともできず悩むことになります。

ですから介護士はもちろんのこと施設長などの管理職も色々なケースをあげて、事前にお知らせしておくことが安心につながります。

つまり入所者とのコミュニケーションだけではなく、ご家族ともしっかりした意思の疎通が大切になるわけです。

介護士にとっては物足りない食事と食感 

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とりわけトラブルとなるのが食事です。

入所者にとっては最大の楽しみでもあり、また苦痛でもあるわけです。

入所前までは自分のペースで好きなものを中心に食べてきたのに・・・。

施設では栄養面だけではなく季節の旬の物も考えて原則は全員が同じ食事をとることになります。

お年寄りの好きな食事」と言えば魚が好きで肉は避けたいと考えるでしょう。

今のお年寄りは魚が苦手、特に小骨のある魚は面倒だから食べていないために魚嫌いになっている人が多いようです。

残念ながら生寿司などは「生もの」は出せませんので、加熱調理できる小骨の少ない魚を焼くか煮るしかありません。

でも塩分制限など健康に配慮した調理は、薄味のあまり「美味しいとは思えない」味付けになってしまうわけです。

しかも入れ歯なしでも食べることができるように、柔らかく煮込んでいます。

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大根の煮物でも歯茎だけで噛みきれる硬さですから、形はあっても食感はわずかしかありません。

多少健康な人にとっては「美味しくない」と評価されても仕方がないわけですが、何よりも不思議なのは子供の給食と同じように牛乳がついてくるわけです。

たぶんカルシュウムか脂肪を補給するためなのでしょう。

和食中心の食事に紙パックでしかも常温に近い生温かい牛乳が用意されます。

でも青年期から老齢期まで、食事中に牛乳を飲む習慣がなかったので、これも嫌がられる物のひとつとなっています。

実はこれらの食事は介護士も交代で検食することになるのです。

歯ごたえがなく薄味の煮物と柔らかめのご飯、すべてのものがスプーンで口に運べる大きさになっていて、正直これだけじゃ食事の足しにはならないわけです。

そう言うことで検食後にさらに別のものを食べることになるので、検食日は2回食事をするのが一般的です

それと「残さず食べる」ことが基本ですので、介護士は好き嫌いがあっても配膳された食事は完食しなくてはいけません。

実際にはこれが結構苦痛で上手く逃げる人もいますが、基本は順番制で数日後には必ずやってきます。

ちなみにこの検食は自分から進んでやっているわけじゃないですが食費は支払うことになります。

自分の食事量からすると足りないし、味付けも物足りない

しかも食感はなく食べた気がしないのにその食費は支払うことになるのですから、介護職である以上仕方がないと割りきるしかないのかもしれません。

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